フリーランスの確定申告で赤字になったら?損益通算と繰越控除の手順
こんにちは、「フリーランス経理ナビ」を運営しているWebエンジニアのすずきです。フリーランスとして独立して今年で6年目になりますが、毎年この時期になると憂鬱なような、ホッとするような複雑な気持ちで確定申告に向き合っています。
個人事業主として活動していると、売上が思うように伸びなかったり、大型の機材投資が重なったりして、年間を通して「赤字」になってしまう年もありますよね。実はフリーランスになってから気づいたのですが、事業が赤字になったときこそ、確定申告の仕組みを正しく知っているかどう分かれ道になります。ただ税金を払わなくて済むとホッとするだけでなく、翌年以降の税負担を大きく軽減できるチャンスでもあるのです。
赤字の確定申告を放置してはいけない理由
年間を通じて売上よりも経費の方が多くなり、所得がマイナスになった場合、確定申告をしなくてもいいのではないかと考えてしまう方は少なくありません。売上が少額で源泉徴収もされていなければ、税務署からお尋ねが来ることも少ないため、そのままスルーしてしまいがちです。
しかし、赤字であっても確定申告をきちんと行うことには非常に大きなメリットがあります。最大の理由は、市区町村に所得がないことを証明し、住民税や国民健康保険料の適正化につながるからです。また、青色申告をしている場合は、税金面で圧倒的に有利になる特別な救済措置を受ける権利が発生します。面倒だからと申告を怠ると、こうした行政からのセーフティネットや節税の権利をすべて放棄することになってしまうため注意が必要です。
青色申告の特権である「損失の繰越控除」を活用する
もしあなたが青色申告で確定申告をしているなら、事業で発生した赤字を最大3年間繰り越すことができます。これは「純損失の繰越し及び繰戻し」という制度で、赤字になった年のマイナス分を、翌年以降の黒字から差し引くことができる仕組みです。
例えば、ある年に50万円の赤字が出て、翌年に150万円の黒字が出たとします。通常であれば翌年の150万円全額に対して税金がかかりますが、前年の赤字を繰り越していれば、150万円から50万円を差し引いた100万円に対してのみ税金がかかる計算になります。この手続きを行うためには、赤字が出た年の確定申告を期限内に行い、さらに翌年以降も毎年連続して確定申告書を提出し続ける必要があります。私は普段の記帳に freee会計 を使っていますが、毎月の取引を正しく入力していれば、決算書や申告書の作成時にこうした繰越損失のデータもスムーズに連動させることができます。画面の案内に従って必要項目を入力していくだけで自動で計算してくれるため、手書きで計算ミスをする心配もなく、毎年の申告作業がかなり楽になりました。
給与所得など他の所得との「損益通算」の仕組み
フリーランスとして働きつつ、副業や業務委託の一部で給与所得があったり、不動産所得など他の所得があったりする場合も重要です。事業所得の赤字は、原則として他の種類の所得と相殺することができます。これを「損益通算」と呼びます。
例えば、副業のWeb制作事業で30万円の赤字が出た一方で、会社員時代の名残やアルバイトなどで50万円の給与所得があったとします。この場合、給与所得の50万円から事業の赤字30万円を差し引くことで、トータルの所得を20万円まで圧縮することが可能です。会社員を辞めて独立したばかりの時期や、副業から徐々にフリーランスへ移行する段階では、この損益通算が大きな節税効果を生むことがあります。ただし、すべての赤字が他の所得と相殺できるわけではなく、例えば株式投資の譲渡損失などは事業の赤字と通算できない制限もあるため、所得の種類ごとのルールを確認しておきましょう。
赤字申告を行う際の具体的な手順と注意点
赤字の確定申告を行う流れ自体は、基本的には黒字のときと大きく変わりません。準備するものとしては、1年間の売上や経費の集計データ、各種の領収書や請求書、そして青色申告決算書や確定申告書Bです。
実際の申告書を作成する際は、事業所得の金額欄にマイナスの数字を正確に記入します。e-Taxを利用して自宅から電子申告を行う場合は、画面の指示に従って収入金額と必要経費を入力すれば、自動的にマイナス計算が行われて適切なフォーマットに反映されます。ここで一つ気をつけたいのは、経費を過剰に水増しして無理に赤字幅を大きくするようなことは絶対に避けるべきだという点です。税務調査が入った際にレシートや請求書の裏付けがない経費はすべて否認され、追徴課税の対象になってしまいます。あくまで実際に発生した正当な事業上の支出に基づいた赤字であることが大前提となります。
まとめ
フリーランスにとって赤字は精神的にも厳しいものですが、税務の仕組みを味方につければ、翌年以降の負担を和らげるための布石になります。正しく帳簿をつけて、使える制度はもれなく利用していきましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務判断は税理士にご相談ください。
まとめ
確定申告の赤字処理や日々の複雑な記帳作業を少しでも効率化したいなら、自動化機能が充実した会計ソフトの導入が一番の近道です。初心者でも迷わず使える freee会計 で、毎年の確定申告をスムーズに乗り切りましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務判断は税理士にご相談ください。
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