フリーランスの赤字繰越と損益通算で税金を減らす方法
フリーランスとして独立して仕事をしていると、大きな機材を購入したり新規事業の立ち上げで広告費がかさんだりして、年間を通じて赤字になってしまうことがあります。私もフリーランスになって3年目の時に、大型の受託開発案件で外注費が膨らみ、見事に大赤字を叩き出してしまった苦い経験があります。その当時は「今年の税金は出ないからラッキー」くらいに考えていたのですが、青色申告をしている人だけに認められている制度を知って、税金の仕組みに対する見方が大きく変わりました。赤字を出してしまった年こそ、正しい手続きを知っているかどう職で大きな差が生まれます。
赤字が出たときにまず検討すべきなのが損益通算です。これは事業所得で生じた赤字を、給与所得など他の所得と相殺できる仕組みのことです。例えば、副業エンジニアとして働きながら個人事業主としても活動している場合や、年の途中で会社員から独立して給与収入と事業の赤字が両方ある場合にこの損益通算が使えます。売上よりも経費の方が多くなってマイナスになった分を、別の黒字から差し引くことで、すでに源泉徴収されていた税金が還付されるケースが珍しくありません。この手続きを忘れてしまうと、納めすぎた税金を取り戻す機会を逃してしまうため注意が必要です。
さらに青色申告を選択しているフリーランスにとって強力な味方となるのが、純損失の繰越控除という制度です。事業所得で赤字が出て、他の所得と相殺しきれなかったマイナス分を、翌年以降の3年間におわたって黒字から差し引き続けることができます。先ほどお話しした私の大赤字の年も、この繰越控除のおかげで翌年の開発案件で得た利益から前年の赤字を差し引くことができ、税負担を大幅に軽くすることができました。毎年自分で確定申告を行っているからこそ実感しますが、こういった税制優遇をしっかり使いこなすことが、個人で長く生き残るための防衛策になります。
この赤字の繰越を適用するためには、青色申告決算書と確定申告書を毎年欠かさず期限内に提出することが絶対条件となります。たとえ収入がゼロであっても、あるいは大きな赤字であっても、確定申告を怠ってしまうと翌年以降に赤字を繰り越す権利が消滅してしまいます。私も毎年の確定申告の時期になると、レシートの整理や売上の集計に追われますが、こうした複雑な計算や過去のデータ管理をスムーズに行うためには、やはりクラウド会計ソフトの導入が欠かせません。最近では freee会計 のようなサービスを活用することで、日々の仕訳から青色申告決算書の作成まで画面の指示に従うだけで完結するため、経理にかける時間を最小限に抑えながら確実にミスを防ぐことができます。
実際の申告作業では、確定申告書の第四表という専用の様式を使って損失の繰越や損益通算の計算を行います。一見すると専門用語が多くて難しそうに見えますが、普段から帳簿づけをきっちり行っていれば、会計ソフトが自動で必要箇所を埋めてくれるためパニックになることはありません。焦って自己判断で進めるのではなく、国税庁のホームページや税務署の案内も確認しながら確実な手続きを進めましょう。事業を続けていれば波があるのは当然のことですので、制度を味方につけて次年度の黒字化に備えていきましょう。
まとめ
フリーランスにとって赤字は決して良いことではありませんが、正しく申告して損益通算や繰越控除を活用すれば、将来の税金を大きく減らすための強力な武器になります。青色申告のメリットを最大限に活かし、毎年の確定申告をしっかりと乗り切っていきましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務判断は税理士にご相談ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務判断は税理士にご相談ください。
現役のフリーランスエンジニアが、確定申告・会計ソフト・経費管理のノウハウを毎日1記事更新しています。 実務で詰まった場面から記事化するので、検索でたどり着く方の悩みに直結する内容を心がけています。